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日本のお寺や神社をご紹介するブログです


by hk_temple1978

横山不動尊

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お不動様は人々を護り、人々はお不動様を敬う。
むかしも、これからも。


【白魚山 大徳寺 (だいとくじ)】

 横山不動尊は 1150 年頃に真言宗金剛寺として開山されました。
 その後 1504 年に曹洞宗へ改宗され大徳寺という名前となり今に至ります。
 改宗後は横山不動尊として呼び親しまれてきたそうです。

 旧不動堂は大正時代に焼失してしまいました。
 現在は 1928 年に再建されたものが不動明王を風雨から護っています。

 不動明王は弘法大師の作とされており高さ 5 メートル。
 その胎内には百済国から渡来した黄金の尊像が納められています。

 お不動様のお顔は親しみやすいものでしたが、
 その 5 メートルの体躯に圧倒的な威圧感を覚えました。


 お不動様は陸前の人々を昔から護り続け、
 陸前の人々はお不動様を敬い続け、今に至ったのだと感じました。

 今後も続くであろうその関係が、少し羨ましかったです。


宮城県登米市津山町横山字本町3
JR 気仙沼線 陸前横山駅下車 徒歩 5 分


横山不動尊を拝観してみたい方はこちら
# by hk_temple1978 | 2009-12-15 23:59 | 宮城

青蓮院門跡

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夜に浮かび上がった竹林が、私の心をざわつかせます。
さて、次は鴨川沿いで一杯、かな。


【青蓮院門跡 (しょうれんいんもんぜき)】

 青蓮院は 1150 年に創建されたとされる天台宗の三門跡寺院のひとつです。 
 日本三大不動のひとつ「青不動」を保持するお寺としても有名です。
 (三門跡寺院と日本三大不動については下段に注釈)

 今回は青蓮院で初めて青不動(国宝)が公開されたため参拝に赴きました。

 ちなみに「青蓮院での公開は初めて」という言葉には余談があります。
 「青蓮院」以外では公開があったという背景です。
 以下の 3 回が青蓮院以外での公開だそうです。

 
  ① 1970 年の「大阪万博」
  ② 1986 年の奈良国立博物館「平安仏画展」
  ③ 1997 年「比叡山・高野山名宝展」

 
 青蓮院で拝む青不動だからこそ、ご利益があるのでしょう。
 それも納得で、拝観の入り口には長蛇の列でした。

 私が参拝した際は夜間拝観の時間帯でした。
 夜のお寺というのは幻想的ですね。
 身体がフワフワしたような心地よい空間でした。

 
 青不動のご利益を肩に乗せ、夜の先斗町へ散策に向かったワケです。
 鴨川のせせらぎを聞きながら飲むお酒は格別でした。

 程よい酔いで切り上げられたのは青不動のおかげだったのかな。
 (不動明王様は厳しい父親のような存在らしいので)


  ・天台宗の三門跡寺院
    京都にある青蓮院、三千院、妙法院を指す。
    門跡とは皇族・貴族の子弟が歴代住職となる別格の寺院。

  ・日本三大不動
    以下の寺院にて保持する不動明王を指す。
     青蓮院の青不動(京都市)
     高野山 金剛峯寺の赤不動(和歌山県)
     三井寺の黄不動(滋賀県)



京都府京都市東山区粟田口三条坊町69-1
地下鉄東西線・京阪京津線 東山駅下車 徒歩 5 分


夜間拝観はこちらから
# by hk_temple1978 | 2009-11-12 22:05 | 京都

桂春院

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庭に巡らせた思索は、抹茶の苦味で自分に回帰します。


【桂春院 (けいしゅんいん)】

 桂春院は 1598 年に創建された妙心寺の塔頭です。
 織田信忠(信長の息子)の次男、津田秀則が建立しました。
 妙心寺の境内に配置されています。

 妙心寺には 46 に及ぶ塔頭があり、
 桂春院はその中でも常時拝観が可能な数少ない寺院です。
 静かな雰囲気の中で抹茶も頂けます。


 また、桂春院は4つの庭を保有しており、ひとつひとつに名前がついてます。
 
  ・清浄の庭
  ・侘(わび)の庭
  ・思惟(しい)の庭
  ・真如(しんにょ)の庭

 4つの庭をゆっくり眺めて、
 自分の心に何が生まれるかを確かめてみては如何でしょう。


 物事に宿る意味を、ゆっくり考えられる時間ってなんて贅沢なんだろう。
 そんな気持ちになれる寺院でした。
 


京都府京都市右京区花園寺ノ中町11
JR嵯峨野線 花園駅から徒歩 10 分


桂春院を拝観してみたい方はこちら
# by hk_temple1978 | 2009-10-22 21:33 | 京都

東慶寺

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生と死と、詩が浮かんでは消えてゆく。
すると雨が、消えゆくものをより強く心に残すのです。


【松岡山 東慶寺 (とうけいじ)】

 1285 年に創建された北鎌倉のお寺です。
 鎌倉幕府第 8 代 北条時宗夫人の覚山尼が開山しました。

 縁切り寺として有名です。
 その昔、東慶寺は駆け込めば離縁できる女人救済の尼寺でした。
 現在は禅寺としてその風情を今に残しています。
 

 私にとって東慶寺で思い出すのは、
 仙台のカフェで読んだ
 詩人・谷川俊太郎の 「父の死」 という詩です。

 谷川氏は 94 歳で亡くなった父の葬式において、喪主としてこの詩を読んだそうです。
 斎場がこの東慶寺でした。

 その内容は、
 詩人らしくナルシストに富んでおりウィットなものです。
 その文章の中に私の心から離れない一節がありました。
 以下に転載させてもらいます。


  眠りのうちに死は
  その静かなすばやい手で
  生のあらゆる細部を払いのけたが
  祭壇に供えられた花々が萎れるまでの
  わずかな時を語り明かす私たちに
  馬鹿話の種はつきない

 
 葬式という儀式を見事に詠んだこの一節が、東慶寺の印象をより強くさせました。


神奈川県鎌倉市山ノ内1367
JR横須賀線 北鎌倉駅から徒歩 10 分


山門からの散策はこちらから。
# by hk_temple1978 | 2009-09-25 01:03 | 神奈川

相国寺

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権威の象徴、散策自由。
私ものんびり歩かせてもらいました。



【万年山相国承天禅師 (通称:しょうこくじ)】

 相国寺は京都五山という五段位序列の第二位に指定された寺院です。
 室町幕府三代将軍、足利義満が築きました。
 金閣寺、銀閣寺を末寺に従える臨済宗相国寺派の大本山です。

 一時、五山第一位の格が天龍寺と相国寺で入れ替わった時期があったそうです。
 義満が自分の権威に箔をつけようとしたのでしょうか。
 現在は一位が天龍寺、二位が相国寺に落ち着いています。


 京都市内の中心部に、広大な敷地が整備されています。
 境内は散策自由です。
 多くの人達が散策してました。
 また同志社大学が隣接していることもあって、学生の姿も多く見受けられます。

 相国寺は通常、堂内の拝観は不可で、春と秋に特別拝観として一般公開されています。
 私が参拝したのは夏真っ只中でしたので、もちろん入れませんでした。残念。
 写真にある法堂の格子戸からお堂の中を覗き込んでいたら、
 警備員のおっちゃんが来て、

  「秋またいらっしゃい ~」  と言ってくれました。

 秋は混むから春がいいかな。
 いずれにせよお堂に入りたいなぁーという気持ちは湧きました。
 果たしていつ行けるだろうか ・・・

 
  ・京都五山 [きょうとござん]
    京都にある臨済宗の五大寺の称。
    時代により順位は変動するも1410年、以下に落ち着いている。
    南禅寺が五山の上に位置する『五山之上』。
    その下に天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺の序列が定められた。
    足利氏にて選定。


京都府京都市上京区今出川通烏丸東入ル相国寺門前町701
市営地下鉄 今出川駅下車 徒歩5分


法堂(はっとう)に近づきたい方はコチラ
# by hk_temple1978 | 2009-08-15 02:04 | 京都