真山神社
2013年 05月 19日
男鹿において。
雪在りて、冬。
雪解けて、春。
【真山神社 (しんざんじんじゃ)】
古墳時代よりも前、天皇の遣いが男鹿を訪れて神を祀ったのが起源だそうです。
平安時代以降、仏教が男鹿地区に伝播され、修験の信仰が興りました。
その後、天台僧徒によって比叡山延暦寺守護神の赤山明神と習合されています。
神社からお寺になったという感じでしょうか。
その後は真言宗に転じ、明治維新後は神仏分離令で神社に戻っています。
二月に行われる「なまはげ柴灯(せど)祭り」が有名です。
松明(たいまつ)をかざした15匹のなまはげが勇壮に下山します。
私が真山神社へ参拝した時期は、年末。
根深い雪が積もり始めた頃でした。
この時期から男鹿は、春を静かに待ち始めます。
深い雪は、春を待つ気持ちに、漬物石のように重く降り積もってゆきます。
春が重い漬物石を解かした時、東北人の心の緊張も解かしてくれるのです。
秋田県男鹿市北浦真山字水喰沢97
JR男鹿線羽立駅から車で20分
入り口。山の中にあるので、冬はこのとおり真っ白です。
山門(仁王門)が見えてきました。
雪化粧された山門からは、東北独特の緊張感が。
山門の中。
仁王様はこんな感じで赤い。
中央になまはげが書かれた額が掲げられてます。
でかい包丁も掲げられてました。
なまはげが使ったものでしょうか。
山門をくぐると、「神域に入った感」が強くなりますね。
雪の景観でそれも何割か増してる感じです。
拝殿へ続く階段が見えてきました。
登ります。
階段中腹には、1本の秋田杉から掘り出された丸木舟が奉納されてました。
男鹿地区にただ一人残る船大工の方によって、記録保存のために作られたそうです。
男鹿の海は険しい奇岩怪石に富んだ荒磯。
散らばる岩の間に漕ぎ入るために考案されたのが丸木舟だったとか。
拝殿。
神楽殿。
秋田藩4代藩主、佐竹義格さんが寄進された御神輿が置かれてるそうです。
東北の神社を象徴した、緊張感を持つ神社でした。
雪がよく似合ってました。
by hk_temple1978
| 2013-05-19 16:21
| 秋田